CAMEL(キャメル)ファンドの伊豆熱川BASEの土地・建物登記を検証

不動産クラウドファンディングCAMEL(キャメル)の10号・29号ファンドに登場する「伊豆熱川BASE」を舞台としたプロジェクト。公式情報で提示されている、物件情報をもとに、土地・建物の登記情報を確認し、権利の移転関係を整理して解説します。

※本記事は、公開情報(登記情報・公式サイト等)をもとに、筆者が内容を整理・解説したものです。特定の事業者の違法性を断定したり、投資判断を推奨・否定する意図はありません。
※以下の登記内容は、元の登記事項証明書の和暦を 西暦に変換して掲載しています。

目次

伊豆熱川BASEの不動産登記「表題部」(登記確認日:2025年11月14日)

伊豆熱川BASEの登記内容―表題部(土地)

不動産登記(土地)表題部概要
  • 不動産番号:0803000279532
  • 所在:賀茂郡伊豆町奈良本字中ノ山
  • 地目:山林
  • 地積(㎡):490
  • 原因及び登記日:1213番から分筆(1973年11月9日)
  • 登記移記:2002年12月11日(1988年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により)

伊豆熱川BASEの登記内容―表題部(建物)

不動産登記(建物)表題部概要
  • 不動産番号:0803000274137
  • 所在:賀茂郡東伊豆町奈良本字中ノ山 1213番地80
  • 家屋番号:1213番80
  • 種類:居宅
  • 構造:木造瓦葺2階建
  • 延床面積(㎡):1階171.75 / 2階156.84
  • 原因および登記日:1992年12月20日新築
  • 登記移記:2002年12月11日(1988年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により)

伊豆熱川BASEの不動産登記「権利部(甲区):所有権の履歴」

伊豆熱川BASEの登記内容―所有権履歴(土地)

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順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者・その他の事項
1所有権移転1991年2月19日
第1971号
原因:1991年2月19日売買
所有者:個人
旧登記簿の順位3番の登記を移記
付記1号1番登記名義人氏名変更2022年8月1日
第3779号
原因:2021年11月26日相続人不存在
登記名義人:故人の相続財産
代位者:信用保証協会
代位原因:2022年7月15日裁判所仮差押命令に基づく仮差押登記請求権
2仮差押2022年8月1日
第3780号
原因:2022年7月15日裁判所仮差押命令
債権者:信用保証協会
3所有権移転2024年5月14日
第2417号
原因:2024年5月14日売買
所有者:株式会社RayofWater
(法人番号:0104-01-143044)
42番仮差押登記抹消2024年5月16日
第2453号
原因:2024年5月14日取下
5所有権移転2025年2月4日
第407号
原因:2024年5月22日売買
所有者:株式会社グローバルクラウドエステート
(法人番号:0100-01-144514)

伊豆熱川BASEの登記内容―所有権履歴(建物)

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順位番号登記の目的受付年月日・受付番号権利者・その他の事項
1所有権保存2000年11月9日
第10705号
所有者:個人
順位1番の登記を移記
付記1号1番登記名義人氏名変更2022年8月1日
第3779号
原因:2021年11月26日相続人不存在
登記名義人:故人の相続財産
代位者:信用保証協会
代位原因:2022年7月15日裁判所仮差押命令に基づく仮差押登記請求権
2仮差押2022年8月1日
第3780号
原因:2022年7月15日裁判所仮差押命令
債権者:信用保証協会
3所有権移転2024年5月14日
第2417号
原因:2024年5月14日売買
所有者:株式会社RayofWater
(法人番号:0104-01-143044)
42番仮差押登記抹消2024年5月16日
第2453号
原因:2024年5月14日取下
5所有権移転2025年2月4日
第407号
原因:2024年5月22日売買
所有者:株式会社グローバルクラウドエステート
(法人番号:0100-01-144514)

登記情報の注目点

①グループ内取引の存在

2024年5月14日 所有権移転

原因:2024年5月14日売買(2024年5月14日登記受付)
所有者 東京都港区芝浦四丁目16番13号 株式会社RayofWater
会社法人番号 0104-01-143044

2024年5月22日 所有権移転

原因:2024年5月22日売買(2025年2月4日登記受付)
所有者 神奈川県川崎市川崎区小川町7番地4 株式会社グローバルクラウドエステート
会社法人番号 0100-01-144514

  • 株式会社RayofWaterから株式会社グローバルクラウドエステートへの所有権移転は、代表取締役が同一(河野氏)であることから、実質的にグループ内取引とみなせる構図になっています(※両社の資本関係など、詳細なグループ構成は公開情報の範囲では把握できません)。
  • ファンドに組み入れる際、取得価格や条件の透明性は投資家から見えにくい可能性がある

外部への所有権移転が確認されていない

  • 最終所有者は株式会社グローバルクラウドエステート(2025年11月14日現在)。
  • 29号ファンド運用中であり、登記上は物件がそのまま引き継がれていると解釈できる。

投資家への注意点

不動産クラウドファンディングでは、グループ企業内での物件売買が行われていること自体、珍しくありません。しかし、今回のように同じ代表者が率いる複数法人の間で、短期間の所有権移転が発生している場合、投資家としては、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

  • 取得価格の透明性が外部から検証できない
    グループ内取引の可能性が高い場合、市場価格との乖離を外部から評価しにくくなります。
  • 物件評価が独立した第三者の査定に基づいているか不透明になりやすい
    内部で“帳尻合わせ”が可能な体制だと、市場実勢との乖離が生じるリスクがあります。

こうした状況では、ファンドが取得した価格の妥当性を、投資家自身が外部情報で裏取りすることが難しくなります。
そして、クラウドファンディングにおいては、投資した瞬間にあなたの出資金が、そのファンドが取得した土地や建物の収益や売却益などに連動する「持分的権益」へと変わります。
もしその取得価格が実勢から大きく乖離していた場合、投資家はスタート地点から相当不利なポジションを背負う可能性があります。

まとめ

伊豆熱川BASEの登記を整理すると、同じ代表者が運営する複数法人の間で、短期間に所有権移転が行われている点が確認できました。

この構造そのものが違法というわけではありませんが、少なくとも公開情報の範囲では、

  • どのような評価・条件で物件が移転したのか
  • その価格が市場実勢とどの程度整合的なのか

といった点を、投資家が自ら検証することは困難です。

不動産クラウドファンディングにおいては、

  • 価格の妥当性
  • 評価の公平性
  • 投資家への情報開示の透明度

について、事業者側がどこまで説明しているかが重要なチェックポイントになります。
本記事で整理した登記情報は、あくまで公開情報に基づく一つの手がかりに過ぎませんが、投資家がリスクと向き合う際の材料として役立てていただければと思います。

本登記情報が関連する、CAMEL(キャメル)10号ファンド、29号ファンドの比較は別記事でまとめていますので、興味があればご確認ください。

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この記事を書いた人

投資歴はおよそ10年ですが、最初は利回りやトレンドを追う程度でした。
本格的に調べ、試行錯誤を重ねるようになったのはここ数年です。
初心を忘れず等身大の経験を共有することで、投資や社会問題に悩む人の参考になればと思っています。

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