クラウドバンク CY社バイオマス発電ファンドの償還遅延をどう読むか

クラウドバンクのCY社バイオマス発電ファンドについては、CY社からの返済が滞り、現在も償還遅延の状態が続いています。
連帯保証人であるAH社の資産売却による一部償還が行われている一方、現在も法的手続きや担保売却を通じた債権回収が継続されています。

本記事では、CY社バイオマス発電ファンドの関連データをまとめています。


※本ファンドに関する公式な経緯については、クラウドバンク公式サイトの「お知らせ」にて、時系列で整理されています。あわせて確認されたい方は、以下をご参照ください。

目次

CY社関連ファンドの償還遅延概要

CY社関連ファンド基礎データ

  • 資金使途:バイオマス発電事業にかかる開発資金および事業運転資金
  • 対象ファンド数:17件(内訳:CY系3件、非CY系14件)
  • 影響総額:6.47億円
    └2025年6月 一部償還(0.75億円)未回収額約5.72億円
    └2025年12月 一部償還(0.75億円)未回収額約4.97億円
  • 運用ステータス:償還遅延中
  • 最終債権取得日:2023-12-29
  • 運用終了予定日:2025-04-07
  • 遅延通知日:2024-03-05

※CY社を主要な融資先とするファンドをCY系、CY社以外を主要な融資先とするファンドを非CY系と記載しています。

債務者および連帯保証人

CY社:債務者
AH社:CY社債務の連帯保証人

CY社関連ファンドの債権取得状況

融資額の推移と債権取得から遅延までの時系列

クラウドバンクのCY社バイオマス発電ファンドは、総額6.47億円の融資でした。
公式サイトのデータから、下記のようにCY社ファンドの他に、同タイミングで他のファンドからの融資も実行され、その2か月強で遅延となっています。

  • 2023-12-29 6.0億円(CY社ファンド)
  • 2023-12-29 4,700万円(複数の別ファンドの一部から融資)
  • 2024-03-05 遅延発生

CY社バイオマス発電ファンドの債権取得データ

クラウドバンクは同一案件で複数のファンドを組成しています。ファンド毎の債権金額、取得日等は以下の表を展開してご確認ください。

・下記の一覧表は、クラウドバンクのCY社バイオマス発電ファンドの債権取得状況を遅延時点の情報を整理したものです。
・最新の償還遅延状況は、クラウドバンクの公式サイトから償還遅延中一覧をご確認ください。

CY社を主要な融資先とするファンド
スクロールできます
ファンド名目標利回り債権金額(千円)債権取得日
バイオマス発電ファンド第404号5.7200,0002023-12-29
バイオマス発電ファンド第403号5.7200,0002023-12-29
バイオマス発電ファンド第402号5.7200,0002023-12-29

他のファンドからCY社へ融資された案件の債権取得データ

クラウドバンクでは、募集時に記載された企業以外にも資金が一部融資されるケースがあります。そのため、CY社以外を主要な融資先とするファンドでも、DR社債権の取得が確認されています。特に、利回りが低く信用の裏付けが大きく異なる「上場企業事業拡大支援ファンド」からも一部債権がCY社に振り向けられています。

CY社以外を主要な融資先とするファンド
スクロールできます
ファンド名目標利回り債権金額(千円)債権取得日
上場企業事業拡大支援ファンド第267号1.89492023-12-29
バイオマス発電ファンド第401号5.11,4002023-12-29
バイオマス発電ファンド第400号5.13,5202023-12-29
バイオマス発電ファンド第399号5.13,5202023-12-29
バイオマス発電ファンド第398号5.13,8302023-12-29
バイオマス発電ファンド第397号5.13,4852023-12-29
バイオマス発電ファンド第396号5.12,2452023-12-29
バイオマス発電ファンド第395号5.14,1112023-12-29
太陽光発電ファンド第2338号6.63,6252023-12-29
太陽光発電ファンド第2337号6.63,6252023-12-29
太陽光発電ファンド第2336号6.63,6252023-12-29
太陽光発電ファンド第2335号6.63,6252023-12-29
太陽光発電ファンド第2334号6.64,6002023-12-29
太陽光発電ファンド第2333号6.64,6002023-12-29

まとめ ――このデータをどう読むか

本件では、CY社の債務についてAH社が連帯保証人となっています。
ただし、連帯保証が付いているからといって、それだけで安心できるわけでもなく、債権回収が自動的に進むものでもありません。実際の回収は、保証人側の資産状況や売却可能性に大きく依存します。

また、CY社関連ファンドは、CY社を主要な融資先とするファンドだけでなく、他のファンドからも同時期に資金が流入しており、複数のファンドにまたがって遅延が発生しています。

ファンド募集時の情報だけを見ると、「プロが評価した担保額」「連帯保証付き」といった要素は、一見すると安心材料が揃った案件にも見えます。

しかし、複数ファンドから同時に資金が実行され、短期間で償還遅延に至った事実をどう捉えるかは、表面的な説明とは別に整理して考える必要があります。

連帯保証や複数ファンドという仕組みは、リスクを分散しているようにも見えます。

しかし実際には、
灯を二つ用意しても、
同じ風に晒されていれば同時に消える

——そのような構造になっていなかったかを、
このデータは問いかけているように見えます。


連帯保証人であるAH社の状況や、債権回収の進捗については、
別記事にてデータを整理しています。


灯を二つ用意した
だが、その両方が消えたとき
吹いた風は一つだった
問い続けよう、サクラサクまで

SAKSUC
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この記事を書いた人

投資歴はおよそ10年ですが、最初は利回りやトレンドを追う程度でした。
本格的に調べ、試行錯誤を重ねるようになったのはここ数年です。
初心を忘れず等身大の経験を共有することで、投資や社会問題に悩む人の参考になればと思っています。

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